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DTF転写の特徴と向いている用途

DTF転写プリントの仕組みと向き不向きを、preTTyの実額で解説。追加料金は淡色向け+880円・濃色向け+1,100円の「箇所ごとの定額」で枚数では変わりません。00085-CVT 30枚の位置×方式の実額表、フルカラー(インクジェット)・普通色との使い分け、熱に弱い前提の洗い方までまとめました。

執筆・監修: preTTy 編集部(オリジナルウェア制作 1994年〜・累計30万着以上の製作実績/板橋区の自社工房でシルクスクリーン・DTF・刺繍・カッティングに対応)

DTF転写プリントとは

DTF(Direct to Film)転写は、専用のフィルムに柄を印刷し、そのフィルムを熱と圧力でTシャツに貼り付けるプリント方法です。生地に直接インクを吹き付けるインクジェット(preTTy の見積もりでは「フルカラー」)と違い、柄をフィルムの上で仕上げてから移すので、細い線や小さい文字を含む多色のデザインでも形が崩れにくいのが特徴です。preTTy の自動見積もりでは「DTF(淡色)」と「DTF(濃色)」の2つに分かれていて、どちらも版代はかからず、10枚から注文できます。

DTF転写の基本プロセス

工程は大きく4つです。濃色ボディ向けは、色の下に白インクの層を敷いてから転写するので、黒やネイビーの生地の上でも色が沈みません。そのぶん層が1枚増え、淡色向けより手触りは硬めになります(DTF(濃色)の方式ページ)。

  1. 専用フィルムにデザインを印刷する
  2. 濃色ボディ向けは、色の下に白インクの下地を重ねる
  3. 接着用のパウダーを付けて加熱し、定着させる
  4. Tシャツに重ねて熱圧着し、フィルムを剥がして完成

料金の決まり方 — DTFは「箇所」ごとの定額

preTTy の DTF の追加料金は、淡色向けが1箇所880円、濃色向けが1箇所1,100円です。色数やデザインの細かさでは変わらず、枚数でも変わりません。DTF にしたときの上乗せは「箇所の数 × 880円(濃色向けは1,100円)」で決まるので、胸と背中の2箇所を DTF にすると、淡色向けでも1枚あたり1,760円が上乗せされます。下の表は、5.6oz スタンダードTシャツ(00085-CVT)を30枚作るときの1枚あたりの実額です。

00085-CVT・30枚・1枚あたりの実額(プリント代込み・税込・送料別。2026年9月26日に自動見積もりと同じ計算で確認)
プリント位置普通色(単色のみ)フルカラーDTF(淡色)DTF(濃色)
胸ワンポイント1,453円1,783円2,333円2,553円
前面(A4以内)1,753円2,083円2,633円2,853円
胸ワンポイント+背面(A4以内)2,351円3,011円4,111円4,551円
前面+背面(A4以内)2,651円3,311円4,411円4,851円

2箇所の行は、両方を同じ方式にした場合の金額です。見積もり画面では方式ごとに箇所数を選べるので、「胸のロゴは普通色、背中の写真だけ DTF(濃色)」なら DTF の上乗せは1箇所分で済み、1枚3,451円になります。30枚の送料は東京都あてで1,120円(120サイズ1箱)で、都道府県によって変わります(送料・配送)。DTFで30枚の単価を試算すると、同じ条件で自分の枚数の金額が出せます。

フルカラー(インクジェット)とどう違うか

写真やグラデーションを刷れる方式は、preTTy の見積もりでは「フルカラー」と「DTF」の2系統です。1箇所あたりの追加料金はフルカラーが330円、DTF(淡色)が880円なので、白いボディに写真を入れるだけなら、フルカラーのほうが1箇所550円安くなります。DTF を選ぶ理由になるのは、細い線や小さい文字を含む多色のデザインと、フルカラーが合わないボディです。フルカラーは CMYK の4色で刷る淡色向けの方式で、濃色の生地では色がくすみます(フルカラーの方式ページ)。

  • 白・淡色ボディに写真: フルカラー(+330円/箇所)が安い。細い線や小さな文字が多いデザインなら DTF(淡色・+880円/箇所)
  • 黒・ネイビーなど濃色ボディに多色: DTF(濃色・+1,100円/箇所)
  • ポリエステルのドライT: 4.4oz ドライメッシュTシャツ(00300-ACT)の商品ページには「DTG(インクジェット)非対応」「転写印刷に対応」と書かれています。多色を入れるなら DTF で、30枚・前面(A4以内)なら淡色向けが1枚2,497円、濃色向けが2,717円です

普通色(単色)とどう違うか

ロゴや文字が1色で表せるなら、DTF にする理由は料金の面にはありません。普通色(単色のみ)は方式の追加料金が0円なので、DTF(淡色)より1箇所あたり880円安く、この差は10枚でも1,000枚でも変わりません。preTTy には版代という費目がないため、「枚数が少ないうちは版の要らない DTF のほうが得」という逆転も起きません。たとえば 00085-CVT の前面(A4以内)なら、普通色は10枚で1枚1,953円・100枚で1,643円、DTF(濃色)は10枚で3,053円・100枚で2,743円で、差はどちらも1,100円です。

黒Tに白1色の文字を入れる場合も、DTF(濃色)は要りません。普通色は白インクを下地に使うので濃色の生地にも刷れます(普通色の方式ページ)。版代を取る業者との比べ方は、公開されている料金表を使って DTFとシルクスクリーンの比較 で計算しています。

DTFが向いているデザイン

判断の軸は「色が多いか」「線が細いか」「ボディが濃色か」の3つです。2つ以上に当てはまるなら、DTF が第一候補になります。

  • 黒T・濃色Tに、多色のイラストやロゴを入れる
  • 細い線や小さい文字を含む多色のデザイン
  • 写真やグラデーションを濃色ボディに入れる
  • ポリエステルのドライTに多色を入れる

向いていないデザイン

フィルムの層を貼り付ける方式なので、面積が大きいほど「膜」の感じが目立ちます。次の場合は、ほかの方式や別の大きさを先に検討してください。

  • 大面積のベタ塗り: 膜感が出やすい(DTF(淡色)の方式ページ)。1色なら普通色のほうが1箇所880円安い
  • A4を超える大きさ: 自動見積もりで選べる大きさは、ワンポイント(縦横10cm以内)と A4以内(210×297mm)まで。それより大きいものは個別相談
  • ラメの輝きがほしいデザイン: DTF ではなく、金銀ラメ(+220円/箇所)か大粒ラメ(+330円/箇所)を選ぶ

肌触りの特徴

淡色向けはプリント面に薄いシート感があり、濃色向けは白インクの下地があるぶん層が厚く、手触りはやや硬めです(どちらも preTTy の方式ページの記載)。着心地を優先するなら、DTF の面積を小さくする(胸ワンポイントにする)か、単色で済む部分を普通色に分けるのが現実的です。

耐久性と洗濯方法

DTF は熱で貼り付けた層なので、熱に弱い前提でお手入れします。何回の洗濯に耐えるかは洗い方とデザイン(ベタの面積など)で変わるため、preTTy では回数を示していません。守ってほしいのは次の4点です。

  • 裏返して洗濯ネットに入れる
  • 乾燥機は使わず、干して乾かす
  • プリント面に直接アイロンを当てない
  • 漂白剤は使わない

洗濯表示の読み方や、ドライ(ポリエステル)のボディで熱による色移りが起きる理由は プリント別の正しい洗い方 にまとめています。

色の再現性

DTF はデータの色で刷る方式で、RGB のデータのままでも入稿でき、色の変換は preTTy 側で行います(入稿ガイド)。ただし画面で見ている色と刷り上がりの色には差が出ることがあり、蛍光色や特殊色は再現が難しい場合があります(色の再現についてのFAQ)。ブランドカラーを番号で合わせたい単色のロゴは、DIC・PANTONE の番号でインクの色を指定できる普通色のほうが向いています(調色料金は別途)。方式ごとの色の決まり方は 色校正の記事 の表で比べられます。

注文前に確認しておくこと

DTF を選んでも変わらない条件もあります。最小枚数と送料は方式によらず同じで、標準の納期も普通色やフルカラーと同じです。

  • 最小枚数: 10枚から。版代はどの方式もかかりません
  • 納期: DTF・普通色・フルカラーなどプリントの方式は、標準5〜7営業日で発送します。特急仕上げ(+500円/枚・3〜4営業日)は10〜30枚などが目安の条件つきで(特急仕上げの条件)、DTF(濃色)の方式ページでは「お急ぎ対応可(要相談)」としています。プリントではなく刺繍ワンポイントにする場合は、1枚ずつ縫うため方式ページの目安で標準7〜10営業日かかり、特急は使えません(刺繍ワンポイントの方式ページ)
  • 大きさ: 自動見積もりではワンポイント(縦横10cm以内・+598円)と A4以内(+898円)の2区分
  • 送料: 都道府県別。30枚なら東京都あてで1,120円

適したシーン

ここまでの条件を当てはめると、DTF が生きるのは「濃色ボディ × 多色」か「細い線の多い多色」の組み合わせです。

  • バンドやサークルのTシャツ(黒地に多色のロゴ)
  • 写真を使った記念Tシャツを、濃色ボディで作るとき
  • 線の細いキャラクターやイラスト
  • 本番前の試作(10枚から作れるので、デザインの見え方を確かめる用途)

本番を普通色(単色)で作る場合でも、先に DTF で配置と大きさを確かめておく使い方があります。ただし方式が違うと色味は完全には一致しません(小ロット(10〜20枚)のDTFプリントガイド)。

大量発注時の考え方

DTF の追加料金は枚数で割り引かれない定額なので、枚数が増えても普通色との差は縮みません。100枚・前面(A4以内)なら、00085-CVT で普通色は1枚1,643円、DTF(淡色)は2,523円で、100枚の差は88,000円です。多色のデザインを大量に作るときは、単色で表現し直せないか、写真の部分を胸ワンポイントなど1箇所に絞れないかを先に検討すると、総額が大きく変わります。

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