プリントTシャツの寿命は洗い方で決まる
せっかく作ったオリジナルTシャツ、できるだけ長くきれいに着たいですよね。プリントの劣化は主に洗濯時の摩擦と熱によるもの。正しい洗い方を知っておくだけで、プリントの持ちが大きく変わります。
基本の洗濯ルール
- 裏返して洗う — プリント面を内側にすることで、他の衣類との摩擦を防ぎます。最も重要なポイントです。
- 洗濯ネットを使う — 特にドラム式洗濯機では必須。叩き洗いの衝撃からプリントを守ります。
- 水温は30℃以下 — 高温はプリントの接着力を弱めます。お湯ではなく水か常温水で洗いましょう。
- 柔軟剤は控えめに — 柔軟剤の油分がプリント面に付着すると、剥がれの原因になることがあります。
- 漂白剤はNG — 塩素系漂白剤はプリントを退色・劣化させます。どうしても使う場合は酸素系を少量に。
まずタグの洗濯表示を読む — 2024年8月に改正
ここまでの三原則は、プリントを守るための「安全側」の目安です。その前提として、洗い方の上限はTシャツの首元や脇についた洗濯表示で決まります。記号の意味は JIS L 0001 で定められていて、消費者庁が一覧を公開しています。2024年8月20日に表示が改正され、アイロンの温度の上限が変わりました。お手持ちのTシャツのタグがいつの表示かで、同じ記号でも上限が違う点に注意してください。
| 記号 | 意味 | 2016年12月1日〜2024年8月19日の表示 | 2024年8月20日以降の表示 |
|---|---|---|---|
| アイロン・点1つ | 底面温度の上限 | 110℃(スチームなし) | 120℃ |
| アイロン・点2つ | 底面温度の上限 | 150℃ | 160℃ |
| アイロン・点3つ | 底面温度の上限 | 200℃ | 210℃ |
| タンブル乾燥・点1つ/点2つ | 排気温度の上限 | 60℃/80℃ | 60℃/80℃ |
2024年8月20日以降の表示では、洗濯おけの数字は「液温の上限」で、下線1本は弱い洗濯、2本は非常に弱い洗濯を指します。漂白の三角は、無地なら塩素系・酸素系とも可、斜線入りは酸素系のみ可、×は漂白できない、という意味です。上の「水温は30℃以下」「漂白剤はNG」は、タグの上限より手前で止めてプリントを守るための目安なので、タグの上限を超えないことが前提になります(出典: 消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」「洗濯表示(平成28年12月1日から令和6年8月19日まで)」、2026年9月26日確認)。
ボディの素材で変わる注意点 — 型番別のメーカー注意書き
同じオリジナルTシャツでも、ボディが綿かポリエステルかで気をつけることが変わります。preTTy の商品ページに載せているメーカー由来の注意書きから、洗濯・乾燥・熱に関わるものを抜き出しました。
| 型番 | 素材 | 商品ページの注意書き(要約) |
|---|---|---|
| 5900-01 4.1oz ドライアスレチック | ポリエステル100% | 熱で染料が気化してインクに移る「ブリード(再昇華)」が起きることがある。アイロンがけや乾燥機の使用は避ける |
| 00300-ACT 4.4oz ドライメッシュ | ポリエステル100%(メッシュ) | 高温の加工で昇華移染(ブリード)が起きる可能性がある。加工温度は120℃以下を推奨 |
| 00085-CVT 5.6oz スタンダード | 綿100%(杢グレーは綿80%・ポリ20%、アッシュは綿95%・ポリ5%) | ポリエステルが混ざる杢グレー・アッシュは、高温の加工でブリードが起きる可能性がある |
| 00148-HVT 7.4oz スーパーヘビー | 綿100% | 初回の洗濯で若干縮む場合がある。気になる場合はワンサイズ上を選ぶ |
| 5942-01 6.2oz ヘビー | 綿100%(コーマ糸) | 縫製前に水洗い・タンブル乾燥する防縮加工で、洗濯後の縮みを軽減している(綿なので多少の伸縮はある) |
| 00087-OET 5.9oz オープンエンド | 綿100%(オープンエンド糸) | 洗濯を重ねるほど柔らかくなり風合いが変わる。糸の特性で不良ではない |
表の上2つは、どちらもポリエステルの「熱で染料が動く」性質についての注意です。メーカーの推奨は加工温度120℃以下で、これは新しい洗濯表示のアイロン点1つの上限とちょうど同じ温度です。染料が熱で動く性質は、工場の加工でも家庭のアイロンや乾燥機でも変わらないので、ドライのTシャツは乾燥機にかけず、プリント面にアイロンを直接当てないのが安全です。綿のボディは逆に、熱よりも縮みと風合いの変化がポイントで、厚手の綿T(00148-HVTなど)を作るときはサイズ選びの段階で縮みを見込んでおくと、洗ったあとに小さくなって着られない、という失敗を防げます。
プリント方式ごとのお手入れ
preTTy の自動見積もりで選べる方式ごとに、方式ページに書いている特徴と、そこから言えるお手入れのポイントです。
- 普通色・金銀ラメ・大粒ラメ(ラバープリント) — インクを生地の上に「のせる」方式で、プリント部分に薄い膜があります。方式ページでも裏返しての洗濯と陰干しを案内しています。ラメは粒の感触があるので、他の衣類とこすれないようネットに入れます。
- フルカラー(インクジェット) — インクを生地に直接吹き付ける方式で、仕上がりは比較的自然な質感です。上の基本ルール(裏返し・ネット・低めの水温)どおりに洗います。
- DTF(淡色向け・濃色向け) — フィルムに印刷した柄を熱で転写する方式で、プリント面に薄いシート感があります。濃色向けは白インクの下地があるぶん層が厚くなります。熱で貼り付けた層なので、乾燥機とプリント面への直接のアイロンは避けます。
- 刺繍ワンポイント — 糸で縫い込む方式なので、プリントのような剥がれではなく、糸の引っかかりに気をつけます。ネットに入れ、ほかの衣類のファスナーやマジックテープと一緒に洗わないようにします。
方式ごとの仕上がりの違いは プリント方法一覧 で比べられます。
乾燥のコツ
乾燥で気をつけるのは熱と日光です。タグのタンブル乾燥の記号に×が付いていなくても、プリントを長持ちさせたいなら乾燥機は使わず、干して乾かします。
- 乾燥機は避ける — 高温の乾燥機はプリントにダメージを与えます。ドライ(ポリエステル)のボディは、上の表のとおりメーカーの注意書きでも乾燥機を避けるよう書かれています。
- 日陰で干す — 直射日光は退色の原因。裏返したまま日陰に干しましょう(洗濯表示では、干す記号に斜線が入っていれば日陰干しの指定です)。
- ハンガーは肩幅に合うものを — 大きすぎるハンガーは肩に跡がつき型崩れの原因になります。
アイロンがけの注意点
プリント面には直接アイロンを当てないでください。裏返して、あて布をして、タグの点の数が示す上限より低い温度でかけるのが安全です。点1つの上限は、2024年8月20日以降の表示なら120℃、それより前の表示なら110℃です。ドライ(ポリエステル)のTシャツは、熱で染料がプリントに移ることがあるため、プリントのある面にはアイロンをかけずに済ませるのが確実です。