PhotoshopはTシャツの写真系デザインに強い
Photoshopはピクセル単位で画像を加工するのが得意なツールです。写真ベースのTシャツデザインや、複雑なエフェクトを使ったデザインで真価を発揮します。
Step 1: 新規ドキュメント作成
最初に決めるのはキャンバスの大きさです。preTTy の自動見積もりで選べるプリントの大きさは、ワンポイント(縦横10cm以内)とA4以内(210×297mm)の2種類で、入稿ガイド上の最大はA3(297×420mm)です。注文するサイズの実寸で新規ドキュメントを作り、解像度を300dpiにすると、必要なピクセル数は次のようになります。
| プリントの大きさ | 実寸 | 300dpiで必要なピクセル数 | 自動見積もりでの扱い |
|---|---|---|---|
| ワンポイント | 100×100mm以内 | 1,181×1,181px | 胸・背面・肩で選べる |
| A4以内 | 210×297mm以内 | 2,480×3,508px | 前面・背面で選べる |
| A3 | 297×420mm | 3,508×4,961px | 選択肢に無い(個別相談) |
- 解像度: 300dpi(入稿ガイドの推奨。実寸で300dpi以上)
- カラーモード: CMYK推奨(RGBでも入稿可)
- 背景: 透明(白い背景を残すと、色の付いたTシャツでは四角い白地として刷られることがあります)
Step 2: 画像の解像度確認
Tシャツプリントでよくある失敗が解像度不足です。ただし、画像に付いている「72dpi」「350dpi」といった数値は、印刷するときの目安を記録したラベルにすぎません。足りるかどうかを決めるのは画像のピクセル数で、「ピクセル数÷300×2.54」が300dpiで刷れる幅(cm)になります。
| 手元の画像 | 300dpiで刷れる大きさ | 足りる範囲 |
|---|---|---|
| 4032×3024px(1,200万画素の写真) | 34.1×25.6cm | A4いっぱいまで(縦長でも横長でも) |
| 2000×2000px | 16.9×16.9cm | ワンポイントは十分。A4の幅いっぱい(21cm)には足りない |
| 1080×1080px | 9.1×9.1cm | ワンポイントの10cm角いっぱいにも少し足りない |
ピクセル数は「イメージ/画像解像度」で確認できます。同じ画面でピクセルを増やすこともできますが、Adobe の解説でも、再サンプル(ピクセルの追加・削除)をすると、特にアップサンプル(増やす方向)では画像の品質が下がることがあるとされています(Adobe「画像の解像度を上げる方法」)。SNSから保存した画像は元の写真より縮小・圧縮されていることが多いので、撮影した元データを使ってください。ネット上の他人の画像は、解像度より先に著作権の確認が必要です。
Step 3: レイヤー管理
複雑なデザインでも後から修正しやすいよう、レイヤーを整理します。
- 背景、被写体、文字、効果など要素別に分ける
- レイヤー名を分かりやすく命名
- グループ化でまとめる
- 非表示/表示の切り替えで比較
Step 4: 写真合成のテクニック
- 被写体を切り抜く(選択ツール・ペンツール)
- 背景除去(被写体を選択→マスク)
- 色調補正で統一感を出す
- レイヤースタイルで影や光を追加
Step 5: テキストの配置
- テキストツールで文字入力
- フォント・サイズ・色を調整
- レイヤースタイルでドロップシャドウや境界線
- 最終入稿時はラスタライズ化
Step 6: 入稿データ出力
- 不要なレイヤーや、下書き・ガイド用のレイヤーを削除
- 「イメージ/画像解像度」で、実寸と300dpiになっているかを確認
- PSD形式で保存(入稿ガイドでは、レイヤー統合前のPSDがあると微調整に対応しやすいとしています)
- PNGで出す場合は背景を透明にして保存(透過PNGにも対応)
よくあるミス
- 小さな画像のまま作業してしまう(あとからピクセルを増やしても細部は戻らない)
- 画面の色がそのまま出ると思い込む(RGBでも入稿できますが、仕上がりの色味が多少変わる場合があります)
- テキストレイヤーのまま送り、フォントが置き換わる(入稿前にラスタライズする)
- フォントや素材画像の利用規約を確認していない
写真を入れる大きさと印刷方法で変わる金額
写真を使うデザインは、印刷方法がフルカラーかDTFになり、キャンバスの大きさ(ワンポイントかA4以内か)でも金額が変わります。5.6oz スタンダードTシャツ(00085-CVT)を10枚、東京都あてで作った場合の自動見積もりです(税込・送料込みの総額を併記)。
| 印刷方法 | 胸ワンポイント(10cm以内) | 前面(A4以内) |
|---|---|---|
| フルカラー(白いTシャツ向け) | 1枚1,983円(総額20,750円) | 1枚2,283円(総額23,750円) |
| DTF淡色 | 1枚2,533円(総額26,250円) | 1枚2,833円(総額29,250円) |
| DTF濃色(黒・ネイビーなど) | 1枚2,753円(総額28,450円) | 1枚3,053円(総額31,450円) |
ワンポイントとA4以内の差は、どの方式でも1枚300円です。濃い色のTシャツに写真を刷るならDTF濃色になり、白いTシャツのフルカラーより1枚770円高くなります。キャンバスを作る前に「何色のTシャツに、どの大きさで刷るか」を決めておくと、データの作り直しも見積もりのやり直しも一度で済みます。
便利なツール・機能
- 自動選択ツール: 範囲選択が楽
- コピースタンプ: 不要物の除去
- スマートオブジェクト: 非破壊編集
- 調整レイヤー: 後から明るさ調整
Photoshop活用例
- ライブのメンバー写真をTシャツに
- 卒業アルバムの集合写真を活用
- ペットの写真をイラスト風に加工
- ヴィンテージ風のエフェクトで雰囲気出し