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昇華転写プリントの仕組みと向いているデザイン

昇華転写プリントの仕組みとメリット・デメリットを、プリンターメーカーの公式情報をもとに解説。ポリエステル以外の繊維が染まらないことによる素材の条件と、写真・グラデーション・濃色ボディなど「昇華でやりたかったこと」を preTTy の方式に置き換えたときの30枚の実額を表にしました。※preTTyでは昇華転写の取り扱いはなく、フルカラー需要はフルカラーとDTFプリントで対応しています。

執筆・監修: preTTy 編集部(オリジナルウェア制作 1994年〜・累計30万着以上の製作実績/板橋区の自社工房でシルクスクリーン・DTF・刺繍・カッティングに対応)

はじめにお断り:preTTy(プリティ)では昇華転写プリントの取り扱いはありません。本記事はプリント方式の基礎知識として仕組みを解説するものです。「写真やグラデーションを含むフルカラーのデザインをTシャツに入れたい」というご要望には、当社では DTFプリント(淡色ボディ+880円/ヶ所)で対応しており、4.0oz ライトTシャツ(00083-BBT)の胸ワンポイント(縦横10cm以内)なら、30枚で1枚2,197円(税込・送料別)です。DTFフルカラー30枚の単価を試算するから実額を確認できます。

昇華転写プリントとは

昇華転写プリントは、プリンターメーカーのエプソンの説明では「あらかじめ専用の紙にデザインをプリントし、インクを熱で気化させ、転写したい素材に染みこませるプリント方法」です(エプソン「昇華転写プリンターで作るオリジナルグッズ」)。インクを生地の表面に乗せるのではなく繊維そのものを染めるので、生地の全面に柄を入れるオールオーバープリントにも使われます。

昇華転写の仕組み

  1. デザインを転写紙に印刷 — 昇華用のインクでデザインを専用の紙に印刷。
  2. 熱プレスで転写 — 高温の転写機に布と一緒に通し、インクを気化させる。
  3. インクが繊維を染める — 気化したインクが繊維に入り込んで染まる。表面に乗るのではなく染まるイメージ。

ミマキエンジニアリングも、転写紙にプリントされたインクが「液体から瞬時に気体となり繊維に染色されます」と説明しています(ミマキ「昇華転写インクジェットプリンタ」)。転写の温度や時間はインクと生地の組み合わせで決まるため、ここでは一律の数字は挙げません。

メリットとデメリット

  • メリット:生地の全面に柄を入れられる。繊維を染めるので表面にインクの層ができにくく、手触りが変わりにくい。色数の制限がない。
  • デメリット:一般的な昇華はポリエステルを染める方式で、綿の部分は染まらない。染める方式なので生地より明るい色は出せず、白や淡色の生地が前提になる。転写紙への印刷と熱プレスの設備が必要。

向いているデザイン

  • オールオーバーパターン — Tシャツ全面に柄を入れたい場合。総柄デザインに最適。
  • 写真プリント — 生地全体に写真をプリント。風景やアート作品を再現。
  • スポーツウェア・のぼり旗 — エプソンは、ポリエステル製の衣料やのぼり旗などの制作に使われるのが一般的としています。

素材の条件

エプソンは対象素材について「ポリエステル素材であればプリントできます」としています。混紡の生地については、ミマキが「ポリエステル以外の混紡部分は染色されず」と説明しており(ミマキ「昇華転写プリンタでプリントできる様々なポリエステル生地素材」)、綿混の生地では染まらない繊維が残るぶん色の出方が変わります(ミマキはこれを「独特の風合い」として紹介しています)。なお、綿や天然繊維にも使えるとうたう専用システム(Sawgrass の VersiFlex)も出ていますが、同社はこれを従来の昇華の制約を超えるものとして紹介しており(Sawgrass 公式サイト)、一般的な昇華転写の条件とは分けて考える必要があります。preTTy の 4.4oz ドライメッシュTシャツ(00300-ACT)のようにポリエステル100%のウェアもありますが、当社ではこれらにも昇華転写は行っていません。

昇華でやりたかったことを preTTy の方式に置き換えると

昇華転写で実現したいことは、大きく「写真やグラデーションを入れたい」と「全面に柄を入れたい」に分けられます。前者なら preTTy の方式で置き換えられます。下の表は、5.6oz スタンダードTシャツ(00085-CVT)の前面(A4以内)に30枚刷った場合の自動見積もりです(税込・送料別)。

やりたいことpreTTy で選ぶ方式仕上がりの特徴30枚の1枚あたり
ロゴや文字を1色で普通色(単色のみ・+0円)1色で刷る。追加料金なし1,753円
写真・グラデーションを白いTシャツにフルカラー(+330円/ヶ所)インクジェットで刷る。白い綿Tシャツ向け2,083円
写真・グラデーションを淡い色のTシャツにDTF淡色(+880円/ヶ所)フィルムを熱で転写。わずかに光沢と厚みが出る2,633円
黒・ネイビーのTシャツに多色の柄DTF濃色(+1,100円/ヶ所)白インクの下地の上に色を重ねる2,853円
前後の全面・袖・脇まで柄をつなげる自動見積もりの選択肢外A4を超える大きさと袖は個別相談—

昇華転写では前提にならない黒やネイビーのボディにも、DTF(濃色)なら多色の柄を入れられます。白Tのフルカラーとの差は1枚770円で、30枚なら23,100円です。反対に、DTFはフィルムを貼るぶん生地の上にわずかな厚みが出るので、「プリント感のない、染めたような手触り」が最優先なら、昇華を扱う業者を選ぶ理由になります。

昇華転写が必要なとき・DTFで足りるとき

ポリエステル生地への全面(オールオーバー)プリントがどうしても必要な場合は、昇華転写を専門に扱う業者への依頼が必要です(preTTyでは取り扱いがありません)。一方、「フルカラーのデザインを入れたい」だけであれば、綿Tシャツ+DTFプリントで十分対応できるケースがほとんどです。方式選びに迷ったら プリント方法比較 を確認するか、LINEにデザイン画像を送って相談してください。

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