裏毛と裏起毛は「同じ生地の後工程違い」
パーカーの裏地は大きく2種類です。裏毛(うらけ)は裏面がループ状(パイル)になった編み地で、英語では loopback / French terry と呼ばれます。商品ページで「裏パイル」と書かれているものは裏毛と同じものです。裏起毛(うらきもう)は、その裏毛のループを起毛機で掻き起こして毛足を立てた生地で、空気を含む層ができるぶん保温性が上がります。
つまり両者は別素材ではなく、裏毛に起毛という後工程を足したものが裏起毛です。だから同じ綿100%でも、裏起毛のほうが目付が重く、乾きにくく、暖かくなります。
preTTy の取扱いでは、裏起毛は12.0ozの3型だけ
ここが実務でいちばん効く事実です。当社のスウェット/パーカーの商品データで裏地の表記を数えると、次のようになります。
| 裏地 | 厚み帯 | 該当型番 |
|---|---|---|
| 裏毛(裏パイル) | 8.4〜10.0oz | 00219-MLC / 00183-NSC / 5399-01 / 5398-01 / 5044-01 / 5214-01 / 00188-NNH / 00189-NNZ / 00216-MLH / 00217-MLZ / MS2134 / MS2135 ほか |
| 裏起毛 | 12.0oz | 00227-FVC(クルースウェット) / 00228-FVH(プルオーバーパーカー) / 00229-FVZ(ジップパーカー) |
| 裏地なし(ドライ) | 4.4〜7.7oz | 00338-AMZ / 00342-ASZ / 00344-ASJ |
裏起毛は12.0oz・綿100%(杢グレーのみ綿80%/ポリエステル20%)・5色展開の3型に集約されていて、色数と厚みの選択肢はありません。「裏起毛で、この色で、薄手で」という条件は当社では成立しないので、真冬向けの案件では先に裏起毛の3型を候補に固定してから色とデザインを決めるのが手戻りのない順番です。逆に色数を優先したい案件は裏毛側に寄せることになります(9.7oz 00183-NSC は17色、4.4oz 00338-AMZ は15色)。
厚み別の実額 — 30枚・胸ワンポイント1ヶ所で比べる
自動見積もりの実額です(普通色〈単色のみ〉1色・胸ワンポイント1ヶ所・東京都・税込・送料別)。
| 厚み | 型番 | 裏地 | 10枚 | 30枚 |
|---|---|---|---|---|
| 4.4oz | 00338-AMZ ドライジップパーカー(薄手) | 裏地なし | 3,196円 | 2,996円 |
| 8.4oz | 00216-MLH ライトプルオーバーパーカー | 裏毛 | 3,537円 | 3,337円 |
| 8.8oz | 5398-01 綿100%プルオーバーパーカー | 裏毛 | 3,537円 | 3,337円 |
| 9.7oz | 00188-NNH 綿100%プルオーバーパーカー | 裏毛 | 4,137円 | 3,937円 |
| 12.0oz | 00228-FVH ヘビープルオーバーパーカー | 裏起毛 | 4,137円 | 3,937円 |
| 12.0oz | 00229-FVZ ヘビージップパーカー | 裏起毛 | 4,296円 | 4,096円 |
注目すべきは4行目と5行目です。9.7oz の裏毛プルオーバーと、12.0oz の裏起毛プルオーバーは30枚でどちらも1枚3,937円で並びます。2.3oz厚くて起毛加工まで入っているのに追加費用が出ない組み合わせなので、秋冬に使うことが決まっているなら、9.7oz裏毛を選ぶ理由は価格の面ではありません。逆に春秋の羽織りとして使うなら、8.4oz のライトプルオーバー(00216-MLH・30枚で1枚3,337円)が9.7ozより600円安く、生地も薄手です。
ジップにすると高くなる額は、シリーズごとにバラバラ
「ジップは構造が増えるぶん高い」は当社の価格表では一律に成り立ちません。同シリーズのプルオーバーとジップの白地価格(プリント代別・税込)の差を並べます。
| シリーズ | プルオーバー | ジップ | 差 |
|---|---|---|---|
| 12.0oz ヘビー(裏起毛) | 00228-FVH 3,639円 | 00229-FVZ 3,798円 | +159円 |
| 9.7oz 綿100%(裏毛) | 00188-NNH 3,639円 | 00189-NNZ 3,939円 | +300円 |
| 8.4oz ライト(裏毛) | 00216-MLH 3,039円 | 00217-MLZ 3,639円 | +600円 |
| 10.0oz(裏パイル) | MS2135 3,180円 | MS2134 3,180円 | ±0円 |
差は0円から600円まで開きます。30枚なら総額で0〜18,000円の違いです。「ジップにしたい」が決まっているなら、ジップ前提で型番を選び直すほうが、プルオーバーで選んでからジップに変更するより安く収まることがあります。
デザイン面での決定的な違い: 前面プリントが割れる
ジップパーカーは前身頃の中央にファスナーが通るため、前面の大きなプリントは左右に分断されます。前面A4のロゴを入れたい案件では、ジップを選んだ時点で「左胸ワンポイント+背面A4」の構成に組み替えるのが定石です。プルオーバーなら前面A4がそのまま入り、フード紐の付け根を避ければ胸元も自由に使えます。プリント位置と料金の対応は プリント位置12プリセットの料金マップ にまとめています。
季節と洗濯から決める早見
- 9〜11月/3〜5月に着る・スポーツ後に羽織る — 裏毛。8.4〜10.0oz。汗をかいた直後に着ても内側がベタつかず、洗濯後の乾きも速い。
- 12〜2月の屋外で長時間立つ — 裏起毛(12.0oz の3型)。起毛層が空気を抱えるので、同じ綿100%でも体感が変わります。
- 通年で着回す・部室に置きっぱなしになる — 裏毛。起毛は摩擦と洗濯で毛が寝てふくらみが落ちるため、着用頻度が高い用途では裏毛のほうが見た目が長持ちします。
- 真夏のイベントスタッフ・冷房対策 — 裏地なしのドライ(4.4oz 00338-AMZ・30枚で1枚2,996円)。パーカーの形は残しつつ、スウェット地の暑さを避けられます。
よくある質問
裏パイルと裏毛は別物ですか?
同じものです。裏面がループ状になった編み地を指し、英語では loopback / French terry と呼びます。商品名に「裏パイル」と入っている型番は裏毛と読み替えて問題ありません。
裏起毛は何枚から作れますか?
他のウェアと同じく10枚からです。12.0oz の裏起毛3型も最小ロットは変わらず、30枚・胸ワンポイント1ヶ所なら1枚3,937円(プルオーバー・税込・送料別)から作れます。
厚いパーカーは納期が延びますか?
延びません。標準納期は5〜7営業日、特急仕上げ(+500円/枚)で3〜4営業日で、ウェアの厚さでは変わりません。秋冬は在庫の動きが速いので、色が決まっている案件は早めに枚数を固めてください。
パーカーとスウェット(トレーナー)で生地は違いますか?
生地は共通で、フードの有無が違うだけの型番も多くあります。12.0oz 裏起毛なら、クルーネックが00227-FVC(30枚で1枚3,487円)、プルオーバーパーカーが00228-FVH(同3,937円)で、同じ生地のままフード分の差が出る構成です。Tシャツと迷っている段階なら TシャツとパーカーどっちでクラスTを作るか が判断の入口になります。
候補が2型まで絞れたら、型番と枚数を入れて総額を並べると、裏地の選択がそのまま支払額に出ます。